January 14, 2019

キツチソ内閣

 言ってるそばから来ましたよエアレイドが。

新OCにトッド・モンケン
 素晴らしい。うまくいくかは神のみぞ知るが、とりあえずファンはついていける。
 前TBのOC。もしくはフィッツマジック演出家。
 今季のパスオフェンスリーグ1位のプレーコーラー。

 カレッジ畑が長いコーチで、唯一のHC経験は2013-2015の南ミシシッピ大時代。前年0勝だったチームを3年後に9勝5敗にまで引き上げた手腕を買われてか、翌年TBに招聘されてOCに就任(それ以前にもNFLでのコーチ経験はある)。

 特筆すべきは、NFLではまだ数少ないエアレイド系統のコーチであること。本家の家元の秘蔵っ子キングズベリーのような純粋培養ではないものの、オクラホマ州立大コーチ時代に、その派生形(=フォーメーションは多少柔軟)であるマイク・ガンディの下でがっつり学び、その後南ミシシッピで導入した実績を持っている。
 つまりモンケンという人選は、ベイカーの強みを生かすオフェンス作りの延長戦上に完全に乗っている。キッチンズを崇める者の視点なら「ベイカーのためにエアレイドを積極的に採り入れてみたけど、自分は所詮門外漢で限界があるから強化のために専門家を入れた」という読み方になる。この方向性に震えない法があろうか。結果は知らんけども。

 モンケンはNFLでのOCを3年経験しているが、プレーコールを担当したのは今季が初だったそうである。
 こちらの記事に詳しく載っているが、今季のTBは先にも申し上げた通りパス成績1位。ただ、Week10に一度HCのコターがモンケンからコール権を奪い、でもその試合で3点しか取れなかったので再びモンケンに明け渡した経緯があるそう。
 さて、パスは1位だがランはというと29位。ムフフフフエアレイドのかほり。余談であるが今季のTBにチャッブはいなかったしOLもブラウンズのほうが上のはず。

 そんなわけで、モンケンはキッチンズが身を引かざるを得ないほど実績のあるコーラーではなく、むしろプレーのバランス的にはキッチンズに分がある。よってプレーコールはキッチンズとの予想は揺るがず。というかキッチンズがやってくれ。
 モンケンはエアレイドのコンセプトをふんだんに取り入れたゲームプランニング中心。ランは、ヒューヘイリーのブックを一部継承しつつキッチンズが補填して、チャッブがさらに平均を1yd押し上げる。そしてミラクルキッチンベーカリーギガントレッドゾーンスペシャルで仕上げ。
 まあ全部妄想ですけど、なんかうまくいきそうな気がしませんか。

 キッチンズとは過去に接点がないので、仕事仲間としての相性的なリスク(e.g. ヒューvsヘイリー)は孕んでいる。しかし、こういう時こそキッチンズの誰からも愛される人間性――という評判――が発揮されると期待するものである。


新DCにスティーブ・ウィルクス
 前ARIのHC。残念ながら、ドラフト全体1位指名権を置き土産に1年でクビとなったが、今回はDCとしての採用なので、HC時代のことは都合よく捨て置くこととす。
 とはいえDCとしてのキャリアも、2017CARの1シーズンだけである。この年のCARは11勝5敗でプレーオフ出場、レギュラーシーズンのチーム守備7位(パス18位、ラン3位)という成績であった。DBコーチ出身なんですけど……という話は置いといて全体としては好成績で、翌年のHC抜擢への道を開いた。
 目立つ傾向として、この年のCARはリーグで最もゾーンカバーの使用率が高かったそうであるが、特定のカバースキームには偏らず、SがサイドチェンジしたりLBのドロップバックを多用したりしながら相手にシームを読ませないディフェンスだったとのこと。
 またブリッツハッピーでもあり、2017のブリッツ率はリーグ2位。1位はあのDCのあのチームなので実質1位。

 ゾーン多めってことはデンゼル・ウォードのあの強力磁石のようなマンカバーを見る機会が減ることにつながるが、ユニット全体として好転するか悪化するかは蓋を開けてみなければわからない。
 パスカバーLBを意識した補強はありそう。ショーバートは、対ショートパスは優秀だがそんなに深く下がるプレーはさせていないし、そもそもスピード勝負では分が悪い。ウィルクスがDCになったという点を抜きにしても、そろそろスピードのあるLBを入れたほうがいいのでは、とも言われていたところである。
 あと、4-3ベースなので心配せずとも「OLBギャレット」はありません。たぶん。


新STCにマイク・プリーファー
 NFLでのSTC歴13年というなかなかの大物。ま、誰が来てもアップグレード確定なんですけれども。
 プリーファーがSTを率いた今季のMINは、FG成功率やパントのインサイド20率が抜群だけど残念ながらこれらは個人技依存度高めのスタッツ。キックリターン距離は平均的で、パントリターンは下位。
 ただ、超えるべきハードルが低すぎてSTCに何を望むべきかの感覚が麻痺していることもあって今は喜びしかない。ハードルが低いというか、バー自体がエイモ〇・ジョーン〇とかいう物体Xによって焼き払われた野原に無残に転がっているだけの状態といっても過言ではない。
 まずはペナ。ペナ減らしてペナ。とりあえずそれだけを望まん。その先は自分でバーを拾い上げて自分でハードルを作られたし。


OLコーチ/HC補佐にジェームズ・キャンペン
 前GBのOLコーチ/RGC。Wikiによると2004年からGB一筋で、現GBスタッフでは一番の古参だったようである。わかりやすいフロント主導人事か。
 GBは最近だとやはりデビッド・バクティアリがドラ4からオールプロ1stチーマーにのし上がった実績が光る。またGBといえば、OLは原則自前調達でじっくり育成、連携と継続性を重視する代表的なチームであり、その育成を担ってきた点も好感。ブラウンズにはデズモンド・ハリソンといういい素材がおります何卒。ついでにコーベットも。


謎のアシスタント職にジョディー・ライト
 昨季はアラバマ大バーミンガム校(UAB)のOLコーチ。その前は、アラバマ大の選手人事統括という、コーチじゃない職にも就いていたそう。
 なんやこれと思ってキッチンズとの接点を掘り下げてみたところ、2005年、キッチンズがミシシッピ州立大のRBコーチだった年に、ライトが同大の学生ボランティアコーチとして同じ釜の飯を食っている模様。
 想像するに、キッチンズも「手下」を増やしたいだろうし、特に目立つ実績もないライトにとってはまたとないチャンスということでのwin-win人事か。チームへの影響は1ミリもわかりません。
Posted by karashimentai at 18:12│Comments(16)
この記事へのコメント
エアレイドってマジックって言ってるうちに、すぐ対策立てられてトラジックになっちゃうあれ?ラマー逆版にならぬよう何卒。
Posted by れお at January 14, 2019 20:54
兎にも角にも、今年はこの布陣を応援したい!と思います。
頑張れ、キッチンズ!
ドラフトが当たる事を祈ります!
Posted by くろたん at January 14, 2019 20:54
この顔触れで来シーズンのプレーオフ出場に期待したいですね
Posted by ぶち戌 at January 14, 2019 20:57
キッチンズとモンケンが仲間割れしませんようにw
Posted by 元茶犬ファン at January 14, 2019 21:14
「エアレイド」と「ホットラインが明確でない(エースWRに依存しない)ウエストコーストオフェンス」との違いがわかってない青二才です。
才能は経験を凌駕する。の体現が、キッチンズ然りマクヴェイ然りで、エアレイドとWCOが温故知新に見えるのも、コーチ人事が温故知新なのも、やってみる前からネガ抽出してもあんま意味なさそうで「楽しめ!(^^)/」と思います(^^)/
うぇーい!(^^)/(^^)/
Posted by brkn at January 15, 2019 00:22
フロント主導人事ですが、キッチンズはドーシーが作りたいチームを汲み取って実行出来る人だと思っています。揉めるような事はないと信じたいですw
ディフェンスも作り直しにはならなそうで良かった。
素人目には期待できそうな人事で楽しみです!
Posted by くうた at January 15, 2019 00:34
更新お疲れ様です。

今回の人事は、ベイカーをフランチャイズとして育てていくんだという強い意志を感じますね。また、GBファンからの情報を見る限り、モンケンとキャンペンはGB側も狙っていた人材だそうで、それに競り勝ったという点で、好印象です。

DCに関しては、ノーマンが去って一時ぐちゃぐちゃになったCARを立て直したという点ではポジティブに見ておりますが、果たして…DLの指名に関してはドーシーさんに託すことにします。
Posted by kirk12 at January 15, 2019 07:32
このコーチ陣+ベイカーがキングスバリー+カイラー・マレーと対戦するならNBC放送で観たい!!
※ドラフトエントリーしましたね
Posted by ニシ at January 15, 2019 08:20
エアレイド…4WR1RBで良い?
駒が豊富な今ならマッチするかも。

ウォーレン・ムーンになるのか
カウチポテトに成り下がるのか
まあ後者は絶対に無いので非常に楽しみです。

DCはどうなんですかね。
未知数な感じがしますが、ドーシーの引きの強さに期待。
Posted by oilman at January 15, 2019 11:10
遅くなりましたが明けましておめでとうございます!
なかなか楽しみな布陣になりましたねえ
あとはドラフトFAでどんだけ強化出来るかですね!

今はプレーオフの試合全部見てるんですが、ここにブラウンズが出る妄想をすると興奮しますね笑
来シーズンは夢見させてほしい!
Posted by LT21 at January 15, 2019 12:45
キッチンさんがHCで残ったので、OCを誰にするか、プレーコールはキッチンさんなのかとても気になっていました。
まだわからない部分はありますが、全体の方向性として期待できるようになっているのがとてもありがたい…、ていうか今までが酷すぎた。
Posted by vinta at January 15, 2019 16:14
>れおさん
エアレイド自体は全チーム使っているはずなので、程度問題ですよ。
特化せずとも多彩な攻撃ができる戦力はできてきましたから、キッチンズのコールでどれだけバランスとるかですね。

>くろたんさん
いやあ次のドラフト楽しみw

>ぶち戌さん
次ははっきりとプレーオフが目標ですね。

>元茶さん
本当にそこだけw
Posted by mentai at January 15, 2019 20:49
>brknさん
違いといっても切り口によっていろいろありますが、超ざっくりだと
・WCO(原型)はパスを落とす場所が決まっているのでルートの自由度なし、ランの代わりとしてのショートパスなのでRBへのパスがめっちゃ多くTEもかなり重要
・エアレイド(原型)は4WRを並べて、どこかで1on1のスピードミスマッチを生み出すことが主眼なのでルートは(一部)柔軟、RBへのパスはメインの武器じゃないしTE足おせえし
という感じでしょうかw

>くうたさん
ディフェンスはちょっと読めないですね。
4-3継続とはいえ、クセがすごい守備からの変更なのでw どのくらい早く結果を出せますか。

>kirk12さん
モンケンもそうでしたか。
GBを差し置いてとは、業界内でも期待されているチームになってきたと感じますね。

キッチンズの会見だと、ウィルクスは柔軟な守備ができるところを買ったようですね。
しかしARIでは3-4を無理やり4-3にしたみたいですが……どうなるでしょうかw
Posted by mentai at January 15, 2019 21:08
>ニシさん
それは見たいw

>oilmanさん
エースはいないけど先発4人の平均値は怖い、正に今のブラウンズWR陣ですね。
ここに先発級をもう一人加えたらかなり本気のエアレイドかもしれません。

新ディフェンスは未知数ですが、オフの補強で妄想が捗りそうですw

>LT21さん
ドーシーは昨年ホームランを打ちすぎたので高い期待をしてしまいますがw 次のオフでもうちょっとヒットを打ってくれればプレーオフ狙えますね。
ブラウンズのプレーオフ見たいなあ。1試合でいいから見たい。

>vintaさん
キッチンズが、無事「コールはわしがやる」と明言したようで何よりです。
試合中の、クロック絡みの多少の混乱は目を瞑りますw

Posted by mentai at January 15, 2019 21:17
ドーシ−GMが、自分の同朋と思しきマッカーシーをHCでなくOCに連れてくる、という力技でも見せるかなと少しだけ思いましたが、さすがにしなかったかw まあ、吝嗇テッド・トンプソンのせいで選手層に悩まされたマッカーシーが、有望選手選り取り見取りのCLEで、プレーコールデューティー無しなんて立場を選ばないでしょうけど。

さて。
キッチンズが、モンケンからエアレイドの知識を得たら、たぶん手厚い推薦状を付けて他球団なり大学なりにリリースするんでしょうね。パスコースの単純さ(?)を揶揄されるエアレイドですから、キッチンズが習得するのに時間はかからないと思います。また、プレーコールできないOC職なんて、いくらHCの人柄が良くて心酔したとしても、おいおい欲求不満の塊になるだけでしょう。長くて2年くらいかなぁ、と。
Posted by LiCaK at January 16, 2019 02:10
エアレイドの、もやっとしてたイメージの理解が深まりました!(^^)/(^^)/
ありがとうございます!(^^)/

「ミスマッチ」は、かつてChip Kellyが標榜してて、その被害を受けたチームのファン的には(うわわぁ...)と腰が引けるのですが、実績あるし使いやすくなってるんでしょうねー。
ありがとうございました!(^^)/
Posted by brkn at January 16, 2019 08:30