January 16, 2018

犬事:前半戦

 フロント、現場の人事の動きのまとめ。「犬事」だとなんのことだかわかりにくいが正式には「犬人事」である。ただし何が正式なのかの釈明は断固として放棄したい。

 なお今年は回顧と展望やりません。2017シーズンなんてなかった。

1. サシ・ブラウン副社長解任、GM職復活でジョン・ドーシー就任、アシスタントGMと選手人事部門VPにそれぞれ元同僚のエリオット・ウルフとアロンゾ・ハイスミス
 レギュラーシーズン終了前の出来事であるが記事を当時すっ飛ばしておるため、時系列にまずはここから。
 サシ解任の表向きのトリガーは、A.J.マキャロンのトレードでヘタこいたことであるが、本当はガロッポロトレード周辺に原因があるのではないかとの裏情報もある。与太ともいうが。
 曰く、サシはトレード期限間近であってもいつも通り5時に帰宅。そこはまあ、やることやってればお好きにどうぞとしても、ガロッポロがトレードでSFに移籍したニュースを、報道だかヒューだかから初めて聞いたという、実質GMとしてあるまじき失態を犯してヒューがブチ切れたと(以上、話半分にどうぞ)。
 いずれにしてもサシとヒューが分裂していたことは、どんなに本人が表面的に否定しようとも明らかだったようであり、ハズラムが切ったのはサシ。

 ジョン・ドーシーは、昨年までのKCのGMで、今季の6月という中途半端な時期に解任されていたため空いていた人材。オフの争奪戦に入る前にドーシーを確保するためにレギュラーシーズン中にサシを更迭した、というのは推測として至極納得できる線であろう。
 ドラフトでの主だった成果は、TEトラヴィス・ケルシー、RBカリーム・ハント、Cミッチ・モース、WRタイリーク・ヒルなど(ただしヒルとCBマーカス・ピーターズについては、才能発掘というより素行ギャンブルに勝っただけとも言える)。ドラ1はぱっとしないが中位で引いている印象がある。
 KCのGMになる前は選手時代も含めてほぼほぼGB一筋で、ドラフトでチームを作る意識が最も根付いた環境で揉まれている人。

 さて、のっけから時系列を破壊して順序が前後するが、その後、エリオット・ウルフをアシスタントGM、アロンゾ・ハイスミスを選手人事部門副社長(VP)に招聘した。
 ウルフの親父はブレット・ファーブを連れてきたGBの大功労者ロン・ウルフ。七光りを最大限に生かして若くしてフロント入りしているため30代半ばながら経験豊富、将来が嘱望されるフロントマンである。それこそGB一筋、選手人事部門の要職に就いており、例えばGBのDirector of Football Operation職はドーシーの後任がエリオット・ウルフであり、直の上下関係が長い、勝手知ったるコンビが再結成されたことになる。
 エリオットは主にプロスカウト(FA、トレード対象)畑出身で、カレッジスカウトは経験が浅いようである。ジョシュ・アレンにファーブの片鱗が見えるかどうか、ぜひとも親父に聞いておいていただきたい。
 ハイスミスもGB時代のドーシーコネクションで、ウルフとは逆にカレッジスカウト畑出身。実質的には、ドーシーを頂点にウルフとハイスミスがそれぞれの分野を統括するような組織になろうか。

 ここまでフロントを刷新したらもう答えが出ている気がせんでもないが、果たして選手補強におけるデポデスタ活躍の余地は残っているのだろうか。


2. HCヒュー・ジャクソン残留
 1勝31敗という空前絶後の大記録を打ち立てたHCが残留する理由は「今度こそ継続」の一点買いである。他の理由などあるはずがない。万が一にもあるとすれば、それは無法地帯の幣留置場ですら掲載が憚られるほどの下ネタであろう。
 ブラウンズのHCは、ロミオが4年務めたのを最後に、マンジーニ2年、シャーマー2年、チャッド1年、ペティン2年という短命ぶりで、小生も1月は組閣ネタに一喜一憂するものと、身体が勝手に準備運動を始めるくらいである。

 前述の通り、サシの解任は、具体的なトリガーはどうあれ、サシとヒューが袂を分かってハズラムがヒューを選んだ結果に変わりはない。
 さらに、(今季に限った話かもしれないが)新GMがHCを選べなかった点を合わせても、ヒューの権限増大が非常に心配になるところである。
 ブラウンズ新生後、GM兼任もしくはGMより強い権限を有したHCはブッチ・デービスとエリック・マンジーニの2人。この2人、HCとしてはそれなりの結果を残したものの、とにかくGMとしてドンキーシットレベルだったためにチームを崩壊に導いた。でもってヒューはHCとしてさえ何も成し遂げていない。
 ファンとしては何も期待せずもう一年見守るしかないけれども、まーた開幕から連敗し続けるなら途中解任も覚悟しておく腹積もりである。その際はあらん限りの罵詈雑言を降り注がん。


3. STCクリス・テイバーがCHIのSTCへ
 現地ではCHIのSTC就任が先に報じられたから、形としてはクビではない。
 確かに契約は今季限りであったが、クビにするなら即執行して後任を探し始めていたはずだから、金額で折り合わないか何かで交渉中のところにCHIから引き抜きオファーがあって受け入れた、という流れと思われる。
 HC、OC、DCがコロコロ変わる中、ブラウンズ在籍なんと7年。何の工夫もなくビッグリターンも全然出ないまま7年。トリックプレーは、(別に多ければいいというものでもないが)はっきり記憶にあるのは1回だけである。
 良かった点を挙げるならばリターンTDをあまり食らわないユニットを構築したところであったが(もちろんゼロではないが感覚的には少ない方だと思う)、とにかく何かを起こせる気配が微塵も漂わないSTだったし統率がとれているとも言い難かったので特に感慨はありません。
 ただ、ジム・オニールがSFのDCに就任した時のような、CHIに対するご愁傷様感はない。さすがにあんなトン吉チン平カン太君とは比較できない。サイドラインの様子を伺っている限りではかなりアツいコーチのようなので、チームによってはハマるかもしれない。


4. 新WRコーチにアダム・ヘンリー
 SFで1年、NYGで2年のWRコーチ歴を経て今回ブラウンズ入り。
 NFLでの評価はよくわからない、というかまだ定まっていない可能性が高いが、彼が名を上げたのはLSUのWRコーチ時代で、オデル・ベッカムとジャーヴィス・ランドリーのコンビがNFL昇格後も揃ってエース級に活躍していることで脚光を浴びている。つまり、ゴードンを除いてカレッジレベルからステップアップできないWRしかおらんようなチームには適任じゃないでせうかと。
 WRコーチを兼任していたアル・ソーンダースはポジションコーチを離れて何らかのアドバイザリー職に退くとの由。まあ今季はWRコーチなんていなかったも同然だけど。


5. 新QBコーチにケン・ザンピージ
 前キャッツのOCだが、その前は同QBコーチとしてがっつり13年、経験は十分である。ちょうどカーソン・パーマーのルーキーシーズンが就任初年度で、ジョン・キトナのカムバック賞イヤーを皮切りに、その後はパーマーとドルトンにぴったり寄り添ったコーチ。2人ともブレークしきらなかったところが何ともまあ当時のキャッツのチーム成績に比例した感じではあるが、個人的にはドルトンをあそこまで活躍させている手腕は素晴らしいと思う。
 不安点は、QBコーチをキャッツから引っ張ってきた事実そのものにある。以前も書いたが、方正トレードを潰したのは結果的にはサシGJ、その方正は無事UFAとなるので市場で獲得する分には一向に構わないが[訂正:アイム方正はRFAのようです。失礼しました]、先日キャッツファンのベンガルいとうさんからツイートで指摘いただいたドルトントレードなんて話が飛び出すシナリオを知ったら心臓がハトヤのCMの魚のようにピチピチしてしまう。方正なんかにドラ2&3なんかを提示しやがったヒューはドルトンなら一体どんだけ差し出すのか。キャッツとトレードしない不文律はどこいった。


 前半戦ここまで。まだ最重要案件を残す。

Posted by karashimentai at 11:39│Comments(15)
この記事へのコメント
フロントの刷新は大成功、と言う論調が強いです。
ヒューの続投は個人的にはどうかと思うのですが、来期連敗スタートならクビ、だとスッキリします。何連敗まで耐えられますかね。5連敗だとクビでしょうね。
Posted by くろたん at January 17, 2018 02:50
マキャロンはRFAなんですね。。
4年いるのにUFAじゃないのって、なんだか不思議ですが・・
本人もCLEに来るのはやぶさかではないみたいなのでFAで獲得したらいいじゃんとおもったんですが、RFAでPICK付きのクオリファイング・オファーになると微妙ですね。
Posted by tomoki at January 17, 2018 09:28
初年度にnon-football injury list入りしてたのが原因みたいですね・・
Posted by tomoki at January 17, 2018 09:33
>くろたんさん
フロントはいい加減長期政権でお願いしたい…
0-5スタートなら、暴動を防ぐためにもクビでしょうw

>tomokiさん
本当だ、失礼しました。
初年度がUFAカウントを満たしてないようですね。
いやこれはますます面倒なことに…
Posted by mentai at January 17, 2018 09:36
アロンゾ・ハイスミスなんて名前、ジャパンボウルに来ていなかったらこれぽっちも覚えていなかったでしょうねw それにしても、フロントはパッカーズ色満載ですね。デポデスタさん、近い将来に勇退かなあ。
Posted by LiCaK at January 17, 2018 09:39
レイダースのGMレジー・マッケンジーも長いことGBでスカウト・契約を担当していた。安易なFAに頼らず、ドラフト中心でチームを構成する土壌がGBにはあると思う。GB色が強くなるのは悪くないと思うけど、結果を出さなきゃなんとも言えない。
ちなみにレジーは、マック、カーの二枚抜きをやりました。もう一枚引いてもらいたい。ゴリラみたいな顔だけど。。
Posted by vinta at January 17, 2018 12:49
ヒューも今すぐ解雇して良いと思います。次のHCやりたい人がいないんですかねぇ。
Posted by コリンズ推し at January 17, 2018 13:22
ダルトンならヒューは今年と来年の一巡+今年の二巡位は平気で差し出しますよ(笑)
でもダルトンよりアスミスでは?

>vintaさん
mentaiさんはその年のウチの三巡、ゲイブに御執心だったはず。
レジーには14年の再来を期待してます。

つーかマカドゥなんか連れてきたら益々オフェンス弱体化するのでは…
Posted by John rider at January 17, 2018 21:33
お久しぶりです

なんかそろそろやりそうなんですよねー
「開幕戦敗北後、HC解任」
ヒューってHCでの勝率5割になるには全勝しても数年掛かるHCなんですよねぇ

チーム方針と選手をすり合わせて修正する能力は低いんでしょうね
それが合致したとしても勝てるかは未知数で、相手に対応されたらOCDC次第ってことでしょうか

負け過ぎてるせいなのか、ヒューの下で選手がノビノビとプレーする姿が想像できません
Posted by やぎ at January 17, 2018 22:26
どうか来期はなるべく早く勝って欲しいですね😅他にHCの成りたい人が現れないのも悲しいですね🙍
Posted by ぶち戌 at January 18, 2018 08:40
お疲れ様です、いつも楽しく拝見しています。
ダルさんトレードはじゅーぶんあり得ますよ。シーズン中にダルさんを手放すことはないですが、オフなら話は別です。
ヒューからしても月亭よりは使いたいでしょうし。
ただ、ダルさんのことを思うと一番輝いていたヒュー&ザンピシ体制に戻れるのならその方がよいのかもしれませんね。

なので、1巡と言わず2巡でよいのでください(笑)
Posted by ベンガルいとう at January 18, 2018 17:52
>LiCaKさん
トップをグループで固めちゃいましたからねえ。
デポデスタの名前を聞くことはほとんどなくなりそうです。

>vintaさん
マックとカーは会心でしたねえ。
NO、JAX、MINなんかも、ある1回のドラフトで転機を迎えています。
他よりピックのチャンスが多い某チームは…

>コリンズ推しさん
シーズン中に内部昇格させる次のHC候補も考えておいた方がよさそうですね。

>John riderさん
トレードでさえ、ブラウンズへのトレードは無効とする条項が入ってて怖いw
ゲイブ欲しかったですなあ。
Posted by mentai at January 19, 2018 21:11
>やぎさん
借金30ですからねえw
ヒューは頑固というか、状況に合わせて修正するするという意識があまり見られないですね。
オフェンスに自信を持つのもいいですが、その結果どうなったかにそろそろ気づいてほしいところですw
今OC探しが難航しているのも、コール権を渡したくなくて相手と合意に至らないからとかなんとか…

>ぶち戌さん
いや、さすがにHCはいるんじゃないですかね。オーナーが探してないだけで。

>ベンガルいとうさん
ヒューがキャッツに指名権あげる気満々なもんで、ドルトンは歓迎ですけどどんだけ失うのかが想像つきませんw
2巡なら2つ出しそう。
Posted by mentai at January 19, 2018 21:18
アスミス、ダルトン、カズンズくらい入ってくれないと、オフェンスの何が悪いか判断できないです。
今年3人のうち誰か取れたら、ドラフトQBスルーしても良いと思ってます。
それでバックフィールドを充実、OLの再補強をして、取り敢えず普通にドキドキ出来るチームにしませんか?

御大の引退の話も出てますし、モチベーションが上がる何かをして欲しいです。
Posted by くろたん at January 19, 2018 22:22
その3人の中だと、スミスは先があまりないのでドラフトQB必須でしょう。
スミスに教われるメリットもありますし。

それにしてもLTが不確定要素になってきましたね…
御大が告白したように、ケガした腕じゃなくて、長年の蓄積で背中と膝が悲鳴をあげているのだとすると雲行きが怪しいです。
Posted by mentai at January 21, 2018 09:28