September 12, 2017

’17 開幕戦 vs Pittsburgh 雑想

 負け前提だったけど、一日寝かすとやっぱり悔しい。

1. 本日のデショーン 20/30(66.7%)222yd 1TD/1INT+1ラッシュTD レーティング85.7
 開幕先発させるつもりなんてさらさらなく指名した新人QBの開幕デビュー戦。
 ええもうこれで十分でございます。
 カイザー先発が決まった時から、彼にはなんとかこのくらいの出来にまとめてもらって、あとはランを出して守備が踏ん張って何勝できるか、という皮算用なのです。

 最初のTDは相手のペナに助けられたりもしてようやくもぎ取ったものであったが、4QのTDドライブは実に鮮やか。「急にどした?」というくらいの素早い判断、素早いリリース。こういうドライブを展開できる唯一のQBだからこそ先発に抜擢されたのだと考えてゐる。
 被サック7つのうち6つはカイザーの持ち過ぎが原因であり、諸々判断が遅れるのは今は当然織り込み済であり、今後ゆっくり改善していただければよい。いやしかし、あんまりゆっくりだと身体がもたない。4QのTDドライブがすでに改善の兆しだったらベスト。
 一点気になったのは、腕の振りに比して低すぎるパスが何発かあったこと。細かいパス精度の話ではなく、カイザーが頭で思い描いた弾道になってないように見えるというか。究極はTJワットに食らったINTで、周囲にレシーバーが誰もいない酷いものであったが、もしあれ、すんげえ奥の方にちらっと見えるレシーバーを狙っていたのだとしたらとんでもないローボール。メカニクスの問題だとしたら本日の結果にあまり浮かないほうがよいか?という心配はちらついている。
 あと、スニーク以外で頭から突っ込むのはまじでやめれ。脳震盪の前に肩ケガするから。


2. ディーーーフェンス
 レヴィオン・ベルに与えた大きいランは記憶にある限り1回だけ、それも15yd。全体を通しても、タックルミスらしいタックルミスはこのランプレーのみ。特に誰が良かったというわけではなく、ボールキャリアへの集まりが秀逸だったわけだが、強いて目立っていた選手を一人挙げるなら、オーチャードのロスタックルをお膳立てしたオグンジョービか。
 パス守備では、エンドゾーン手前でINTを決めたキンドレッドに当該INTに繋げるパスカットを見せたボディフーンと若手が躍動。またボディフーンはマッチアップ相手に1回6ydしか許さないシャットダウンぶりでもあった。もっともアントニオ・ブラウンと対峙していないので額面通りの価値ではないけど。
 なお本日のアントニオ・ブラウンは、ただでさえハイレベルな平常時を上回る切れ味だったと見られ、じゃまーテイラーを批判する気も起きない次元で止められなかった。182ydという獲得距離はともかく(うち50ydはショーバートが弾いた球が飛び込んでくる運に恵まれたものだし)、「ターゲット11回で11捕球」というスタッツは尋常でない。ここはもうしょうがない。

 注目のペッパーズは、起用法が興味深かった。単にFSというだけでなく、遥か後方にぽつーんとセットする完全無欠のシングルハイ。いやそれ離れすぎじゃねってくらい後方。GW守備はブリッツを入れる時は一切妥協なしで、一発TDだけを防ぐための措置、あるいは、今のペッパーズは下がる動きより上がる動きのほうが断然得意だからという措置かもしれない。
 あまりに後方すぎてプレーになかなか絡めずスタッツは稼げていないが、大事なのはチームが彼をガチガチのセンターフィールダーとして育てようとしていること。個人的にも、ペッパーズの類い稀な基礎能力を最大限に生かすなら、パスカバー技術を身につけてもらったうえでのFSだと信じる。

 守備で唯一不満点を挙げるとすれば、ナッシブのサック1回以外ほとんどプレッシャーをかけられなかったパスラッシュ。オールアウトブリッツは投げ急ぎも誘発したがそのぶんガラ空きパスにも繋がっていて、今日の印象ではプラマイゼロ。
 先発コーリー、またオグンジョービが予想以上の出番を得てかつランストッパーとして躍動したように、今年のDTはシェルトンと合わせてラン守備に寄せた編成を考えているものと想定される。そらギャレットみたいなレアモンスターを獲得したらパスラッシュはエッジ(とブリッツ)に依存してもおかしくない。そういう意味では思いっきりギャレット不在の影響が出たともいえる。

 とはいえ、ブラウンをある程度諦めていたと仮定して、トータルで見た守備戦略は成功だった。PITのハイパーオフェンス相手に14失点ですから。
 

3. オフェンス全般
 得点能力が全く読めない状態での開幕だったが、とりあえず18得点してくれて一安心。今季のオフェンスに多くは期待していないがやはり17点は希望ラインであり、守備がどんなに良くても得点能力10点とかじゃあどこにも勝てんぞ、と絶望していたところであった。
 PITは、対新人QBの定石通り、何とかしてカイザーに投げさせようと意図したプレッシャーを主眼に置く前掛かり守備。だからランは出ないしスクリーンも即座に反応されていた一方で、ルイスへの29ydをはじめ、ブリットの落球プレー、ケイセンがサイドラインを割ってしまったプレーなどなど、ミドルからロングはレシーバーががら空きになっている場面が散見された。ヘイデン狙いのパスもよく通ったというこんなスタッツもある。だから敢えて相手の誘いに乗ってみるのもいいと思う、特に序盤から。

 今年のOLにパワフルなランブロッカーがいない(強いて挙げればRTション君)のは、敵に分析されるまでもなく自明である。プルアウトを駆使して動き回ってナンボのユニットだと思うが、今回はあまりそれを出さなかった。このあたりはビトーニオのプレ全休による連携不足も影響しているかもしれず、ランオフェンスについてはもうちょい様子見。


4. デュークとデイズの棲み分け
 はいデュークは完全にスロットレシーバーでした。ランスタッツなし、レシーブ2回20yd、バックスには一度もセットしていない模様。ただ、2TE/3TEセットからのデヴァルブが実質スロットのような役割を果たしていたのでスロットしても活躍の機会はあまりなかった。ちょっと勿体ない。カイザーは困ったらもっとデュークを見ていいのよ。
 そんなわけでクロウェルのブリーザーはデイズ。一度捕まったらもう何もできないのでOLのブロッキングがもろに反映されるタイプだが、スピンでかわして狭い隙間を見つけて1,2ydを余分に稼ぐスタイル。今回はSTでのポカがフィーチャーされてしまったけれども。


5. WR
 コールマンは上々のスタート。5捕球53ydながら、フレッシュダウンやTDが欲しい場面でしっかり機能した。逸れたボールも集中して捕り、強烈なヒットを食らってもボールを落とさず、今後「困ったらコールマンへ」と思えるエースらしい仕事ぶりだった。
 プレシーズンから怠慢プレーが目立っていたブリットは、いうてもベテランだから本番に入ってエンジンをかけてくれるかと思いきやいきなりの大落球。モメンタムキラー。新人潰し。捕球は1回13ydのみ。契約は17M保証。ウチらはドウェイン・ボウとかいう詐欺師に怒り狂わされてからあまり時間が経っていないのでそれほど辛抱強くない。
 ケイセン・ウィリアムズは4番手WRとして登場してノースタッツだが、足がサイドラインを割っていた惜しいパスキャッチが一つあった。超一流ないし身体に染みついて勝手に足が反応するほどのベテランなら足を残せなくもなかっただろうが、個人的には8:2でカイザーが悪いと判定したいプレー。本来捕球時にはサイドラインを意識する必要のないパスで、フェード想定で走っているところにアウトパターンみたいなパスが来て即座に対応するのは難しいだろう。それでもあの空き方、あの捕球の仕方なら今後戦力になる。ボディフーンに続いてファイナルカットから花開け。


6. まあどのみち負けてたとは思いますけれども
 うなベンからブラウンへの最後の38ydパスは、コンプリートならほぼゲームオーバーの局面だったので、審判の節穴っぷりに一縷の望みを賭けてダメ元でチャレンジフラッグを投げるのはいい。
 しかしよくよく試合を見直したら、タイムアウト使ってから旗を投げとるやないか。チャレンジに失敗して一気にタイムアウトを2つ失い、結果、2ミニッツの段階で相手のニールダウンを許してしまった。
 今日は2度の4thダウンギャンブル成功や2点コンバージョン成功など、現場指揮官ヒューもなかなかだったのであんまり言いたくないが、タイムアウト管理を含めた広義のクロックマネジメントは何とかならんものか。


7. 頑張ったかしらんけど芸人魂を持ち続けている限り今年も1-15
 オープニングドライブで後退を重ねた挙句パントブロックされてそのまま相手がTD。PITはオフェンスがボールを持つことなく7点。ああそれね。そういうのね。あるある。よくある。あなるふぁっく。
 パントブロックを食らうのは決して「運」ではないから飲み込むとしよう。しかし、ボールが普通にそのまま転がってくれればセーフティーによる2失点だったものが変則バウンドでエンドゾーン内で止まってTD。これで5点の損。試合は3点差。
 どんなに善戦しようとも、負けを引き寄せることを美学とする魂を捨てない限り当然ながらいつものドラフトボウルに参戦することになる。とにかく早いとこ白星がつかないと何も楽観できない。


8. NEXT
 でもって次は@BAL。
 今回の善戦を拠り所にするまでもなく、対BALは以前から勝機満々のカードである。しかし昨年のNFL史上初Kick2、一昨年のサヨナラFG未遂からの逆サヨナラKick6、どんなに優位な展開でもなんでか知らんが負けてしまう。芸人魂の有無を確認するにこれ以上の相手はない。

Posted by karashimentai at 11:30│Comments(6)
この記事へのコメント
ペナルティでこれだけyard貰ったら勝たなきゃダメですよねぇ
ペナルティ13個と4個にも関わらず負けてるんだから致命的なミスをどれだけ減らせるかが課題ですよね
それこそ「お笑い体質」の改善って事なんでしょうけど

カイザーはサック食らい過ぎてチキンにならないことを祈ってます
ブリッツご馳走様なQBに育ってくんないかなー
Posted by やぎ at September 13, 2017 08:14
デュークとデイズが稼動しなかったら厳しいですな。
クロちゃんは当てにできないし。
カイザーは常に奥を狙う姿勢があればいいかな。

なんというか、プレーが若すぎる。淡白。
ベテラン切ったから仕方ないけど辛抱するしかない。
Posted by oilman at September 13, 2017 08:59
やはり若手ばかりだと試合をコントロールする意識が希薄ですね😅次は@BALですか?どうか勝って欲しいものですがね
Posted by ぶち戌 at September 13, 2017 09:29
最初の失点でまたコイツら笑い取りに来やがったか、と少し暗澹たる気持ちになりましたが、後はそこそこ見所が出来て良かったです。

カイザーの持ちすぎと、頭からツッコむのはおっしゃる通りやめた方がいい。スライディングしてもPITのシャイジアなどは下からえぐるようなタックルをしてくるから心配でたまらなかった。
カイザーでの初勝利を早くみたいです。
Posted by vinta at September 13, 2017 09:46
カイザーにケガがないことを祈るシーズンになりそうですね。バーニッジにクイック放りまくる攻めもあったと思うんですけど…後の祭りか。
前半戦はロング狙いすぎず、オプション増やす形で大事に育てて欲しいとは思いますね〜
Posted by やの at September 13, 2017 18:31
>やぎさん
ラッキー50ydボーナスによってペナの有利はほぼ消えました。
次のBALは中央の守備がPITよりいいので、今のブラウンズのオフェンス構成だとよりやりにくい相手なんじゃないかと思います。
カイザーがさばけるかどうかに注目、というかトレッターが不安…

>oilmanさん
実際に若すぎるのでしょうがないw
数少ないベテランのブリットが率先してああいうことやりますしね…

>ぶち戌さん
BALは、試合内容的にはそんなに苦手意識があるわけではないんです。たがしかし勝てないw

>vintaさん
決して「プレシーズンから切り替えできずの準備不足」ではなかった点が、今までの開幕戦黒星と違う気がしますね。
今回のPITはヘルメットヒット、レイトヒットのオンパレードで全員バーフィクト状態でしたので、カイザーが無事だったのは何よりです。

>やのさん
ヌジョークが即戦力っぽくないですからね〜、バーニッジ的存在はデヴァルブがどこまでやれるかですね。
今はリードオプションをもうちょっとやっていいと確かに思います。RPOからのパス成功が1回ありましたかね。
Posted by mentai at September 13, 2017 22:42