March 11, 2017

ダークマネーボール

 一日遅れましたが、溜まっている話題を諸々すっ飛ばして、とりあえずNFLでは前代未聞といわれるオスワイラートレードネタから。

<トレード内容>
  CLEゲッツ:QBブロック・オスワイラー、2018ドラ2、2017ドラ6
  HOUゲッツ:2017ドラ4(補填の142位)


<ルールの穴?>
 例えば、同じ年の指名権、つまり順位が異なる指名権による1対1のトレードは「不公平が確定」しており、別のトレードの調整ないし見返り(もしくは談合)と判定されるため無効となる。
 今回のトレードで、仮に2018ドラ2のところが2017ドラ3だったとすると確定不公平フラグが立ってしまうが、‘18指名権を混ぜ込むことで絶対比較を不能にし「確定」タグが外れる。
 来年の指名権はどのくらい価値が低いのか、という明確な線は誰も引くことができないため(過去の実例からの共通認識では、およそ1ラウンド分と言われているが)、上記のトレードは、言ってみれば「2018ドラ2は2017ドラ4よりも価値が高いと断定できない」という穴を突いたのだろうと想像される。
 また、'17指名権のスワップは、もちろんHOUとの交渉の中でのバランス調整の意味合いもあるだろうが、第一義的には「トレード」の形を作るため、と考えてよかろう。

<オスワイラーの契約に関してCLEが負うもの>
 2017のベースサラリー16M。これはHOUとの元契約で全額保証となっており、トレードによりブラウンズが丸被りすることになる。
 その他のボーナスは存在せず、また2018以降は保証額一切なし。

<同、HOUが解放されるもの>
 上述の16Mをブラウンズに押しつけることができる。
 ただし、元契約における4年12Mのサインボーナスのうち、’18、’19シーズン分計6Mはデッドマネーとして残ることになるので、HOUは差し引き10Mのキャップスペース確保。
 もっとも、HOUが得たものは「ロモを狙う自由」であるから、価値を数字で示すのは適切でなかろう。


ドラフトピックの虎
 いやこの発想がよ。
 なにがダークかって、サシはオスワイラーのことを駒とさえ思ってないところであろう。駒でさえないならじゃあ何なのか、考えた時に全米のブラウンズファンが真っ先に脳裏に浮かぶのは「バイク、パソコン……壊れていても、かまいません」の麗しき女性ヴォイス。拡声器のついた軽トラの荷台に乗っている粗大な何かが見える。
 もちろん、最終的に荷台に載せたのはHOUのGMなわけだが、無料で回収しますと謳って、いざ回収してもらおうと思ったら別名目の費用を取る手法に通ずるものを想起させる。
「おい、2巡なんてぼったくりじゃねーか」「ああ?文句あんならそのまま家に置いとけや、別にいらねーよこっちもよ」「いやもう置くとこないんすよ…」「じゃあ今年の4と6スワップしたるからおとなしく2巡出せや」といった会話が、すこぶる丁寧な口調で行われたものと推察される。されない。


トレードはまだ半分しか終わっていない
 今回のトレードで、HOUはミッションコンプリートだがブラウンズはまだ道半ば、トレードの前半終了といったところか。だからこの段階でブラウンズにWINの冠をつけるのは早漏である。
 ここからブラウンズがオスワイラーのサラリーを半分以上負担することで、リーズナブルな商品に仕立てて下位指名権とでもトレードできればトレード完結。最終的に売れなければリサイクルビジネスなど成立しない。
 トレードに至らなかった場合、来年のドラ2(しかもスワップで価値低下)を16Mで購入したことになる。このままだとお高いのは自明。実質的にキャッシュで指名権を買うこと自体がこれまた禁断の裏技であり、高い安いの基準自体が存在しないともいえるが。

 なお、「オスワイラーをすぐにカット」というネタには全く合理性がないので、トレードできなければおそらくは残留だろう。残そうが切ろうが16Mの負担が変わらない。
 いずれにしても、オスワイラーのトレードはドラフト当日まで持ち越される可能性もあるのであり、少なくとも即カットはあり得ないと予想される。また個人的に、オスワイラーはケビン・ホーガンと熾烈な争いを繰り広げられる逸材と期待しているところである。
 ただ、居るだけなのに誰よりも金持ちなオスワイラーを残してチームの雰囲気が良くなるはずもなく、オスワイラーカットが発生するとすれば理由はこれ一点。


‘17展望:QB編
 可能性が広すぎてしばらく待っていたQBの17展望だが、あっという間に候補が狭まったので本項で片づけたい。
 残された可能性は
  1. ジミー・ガロッポロ
  2. ケスラー
  3. ドラフト
 しかも1は、NEとトレード交渉している動きが全く見えないとシェフターが報じており、今にも消滅しそうなほど激薄。心構えとしては実質2択でもいいかもしれない。
 つまり3の線が濃くなってきた以上、12位の指名ポジションはQBが一気に最有力に上がったと見てよさそう。12位からのトレードアップまである。
 ギャレットをスルーしての1位指名まではさすがにまだ想定できないが、「やめてー」と祈るくらいは必要になったか。

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この記事へのコメント
最初目を疑いましたが、いやーその手がありましたか。
OLがかなりレベルアップしたので、
ブレイクする可能性も僅かながらありそうと思っています。

ちなみに我が家の近所では"KKK"マークの廃品回収が徘徊しています。

Posted by redhotburger at March 11, 2017 10:37
ドラフトピックの虎のとこ←爆笑でした。

一番疑問なのはドラフト指名権は、実質お金で買えてしまうのか?ってとこなんです。

こんなマネーボール手法というか、やり方見たことなかったんで、ロンダリングみたいで、いいんかな?って腑に落ちない感じでした。

ここでオズを再リリースすれば、最初から翌年2巡を16mで買うように見られるし、オズを他チームにトレードすれば、オズのデッドマネーを見事にさらなるドラフト指名権に変えられるというわけなんですね。キャップスペースとバスト債権を抱えた交渉相手がいないとできないルールの抜け穴?なんですかね。


今年のドラフトはフリークが多くて、例年なら60位以内でピックされる選手が100人くらいいるそうなんで、ドラフト成功すれば、間違いなく強くなりますね。指名権でトレードアップかな

マネーボールよ。恐ろしや〜
Posted by ミッションインコンプリート at March 11, 2017 12:01
最初CLEがオズワイラー取ったって見出しでビビりましたが、中身を知ってもっとビビりました。
そして、ニヤニヤが止まらなくなりました。
ルールの盲点で、マネーボーラーの凄味を見せ付けられた感じです。

ちなみにガロポロはトレード連発で指名権が欲しくなってるNEが速攻でやるのかと思ってましたが交渉も無いんですね…
つうか、キャップも余裕のあるNEは余裕の無いチームの足元見るのも上手で妬ましさしか有りませぬww
Posted by ニシ at March 11, 2017 16:48
これ、オズワイラー、かわいそう・・・・
Posted by くろたん at March 11, 2017 18:04
HOUの熨斗の付け方がヒドすぎる、まあ、シーズン途中で交代させられているから、しょうがないのか。

ブラウンズはオスをサバく算段がついているのか気になります。売れ残ったら使うんでしょうか。FAは新たな笑いのネタを仕入れる場所じゃないよ。あー、不安になる。。
Posted by vinta at March 11, 2017 18:47
 屬△襯モから始末に困ってる不良債権を安く買い叩き」
◆峽觜修瞥鞘を乗っけた上で純真無垢な別なカモに売りつける」
組織を巷ではハ〇タカ・ファンドと呼びますがw

,如HOUをカモに単なる権利を換金化した手法も大したものですが、△任眇靴燭淵モ相手にOsを見事に売り抜いたら、このスキームは、スポーツ界で未来永劫に語り継がれるものとなりましょう。

NFLでは今まで、相手のサインを盗むとかボールの空気圧を抜くとか、幼稚極まりない「脳ミソ筋肉でしかできてまへん」な方法が平気で賛辞を浴びていたので、今回のマネーボーラーズの脳細胞の隅まで知恵を使ったスキームに「ようやく、NFLも21世紀に入ったか」と感慨ひとしおです。

このスキームと同じレヴェルで選手の見立てが上手くいったら、頂点近いで。
サシ・ブラウン、ポール・デポデスタの雇用から始まって、ブラウンズのSB??優勝で終わる、NFL全面協力の実録映画'Money Bowl'の上映が今から待ちきれませんわw
Posted by LiCaK at March 11, 2017 18:47
Osに使い道が無い場合、チーム帯同禁止のIRに放り込んでしまえば、モラルハザード化も避けられそうなw
Posted by LiCaK at March 11, 2017 19:57
ロバート・グリフィン三世がクリーブランドを去る。

ロースターボーナス75万ドル(約8,600万円)の期日を迎える前日、クリーブランド・ブラウンズがクオーターバック(QB)グリフィン三世のリリースを決断し、フリーエージェントが決まった。『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが報じた内容を後にブラウンズが正式に認めている。

すでにQBブロック・オズワイラーを獲得したブラウンズにとって、グリフィン三世の放出はおよそ700万ドル(約8億0,300万円)の節約につながる。

グリフィン三世がブラウンズで5試合に先発したうち、白星を手に入れたのは1戦のみ。2016年シーズンはパス147回中87回成功、886ヤード、2タッチダウン、3インターセプトを記録している。加えて、31回のランでは190ヤードを走り、2タッチダウンを挙げた。

QBブロック・オズワイラーはブライアン・ホイヤー位の成績しか残せないが、
年俸がとても高い。それでテキサンズはオズワイラーをトレードにだした。
オズワイラーを欲しいチームは簡単にはみつからないだろう!!!
来年はブラウンズでプレーするしかないだろう!!!

Posted by ロバート・グリフィン三世 at March 11, 2017 20:09
フリーエージェント市場で弱点であるオフェンシブライン(OL)の補強をするというクリーブランド・ブラウンズのミッションは見事に達成された。

同チームは現地9日(木)、元シンシナティ・ベンガルズのガード(G)ケビン・ザイトラと契約合意に至ったと発表。『NFL Network(NFLネットワーク)』のマイク・ガラフォロはザイトラが3,150万ドル(約36億3,000万円)の保証付き5年6,000万ドル(約69億1,000万円)で契約を結んだと報じた。この契約によってザイトラはリーグのGとして最高額選手となっている。

同チームはまた、元グリーンベイ・パッカーズのセンター(C)J.C.トレッターを獲得し、さらには将来性のある若手レフトガード(LG)のジョエル・ビトニオとの契約延長も行った。ヘッドコーチ(HC)ヒュー・ジャクソンは彼らを起用して他チームへの脅威となるフロントファイブを形成する。

今やブラウンにはLGにビトニオ、Cにトレッター、RGにザイトラという布陣が可能となった。ライトタックル(RT)はキャメロン・アービング、ション・コールマン、オースティン・パストール、もしくはスペンサー・ドランゴでポジション争いすることになるだろう。
Posted by ガード(G)ケビン・ザイトラ at March 11, 2017 20:40
驚きました
或いはこのトレードによって意図的に何らかの形でオスワイラーに纏わる負債を背負う形になる来期のCLEのキャップ16Mより2018のドラ2のほうが価値があると判断したのかなとか思ってしまいました
(更にオスワイラーをどんな値段で売る算段を企てているか次第ですが)
来期タンクするぜと公言してるようなものかという認識なのですがw
Posted by ponpon at March 11, 2017 21:10
今回の件は上手くやったなぁという印象ですが、こういう金の使い方してOLにも金使うなら、プライアーのタグ貼りもして欲しかったなぁという気持ちにも同時になりました
Posted by 通りすがり at March 12, 2017 00:36
NFL JAPANの記事を一々コピペして、ドヤ顔でコメント欄に貼るのって楽しいのかなぁ(笑)

今回CLEは上手くやりましたが今後2匹目のどぜう回避の為の新ルールは導入されそうな気がします、グルッデンだし。

あたしはオスワイラーはDEN時代からBUST認定してたので今の扱いに意外性はないのですが、
問題はどうやって売り抜けるかですね。
まぁカトラー捨てて高値でグレノン獲るチームも有るから売れはするのかなぁ…。

Posted by John rider at March 12, 2017 02:13
オズのサラリーの大半を負担して、今年のドラフト上位指名権を付けたら、NEからガロッポロを獲得出来ませんかね。
ガロッポロ的にはHOUが1番ハマりそうですが、OLを整備したCLEなら活躍出来るように思うのですが。
Posted by コリンズ推し at March 12, 2017 02:27
あらグッデル、ミスタイプしてますね。
お恥ずかしい…
Posted by John rider at March 12, 2017 04:33
オスで1年我慢して来年ドラフトってことですか?
ドラフトがうまくねーのに大丈夫かねえ。
Posted by oilman at March 12, 2017 20:36
皆さま
コメントありがとうございます。ニタニタしながら読ませていただきました。
今さらになってしまったのでお返事を割愛いたします申し訳ありません。
Posted by mentai at April 02, 2017 08:21