December 23, 2016

【アドベントカレンダー記事】我流Play-by-Play

 NFLアドベントカレンダー 23日目の記事です。

 ブラウンズ全敗の感想を書く予定でしたが、本日時点ではシーズンが終了していないことが判明しました。計算違いでした。じつにざんねんです。
 で、せっかくの企画モノだし別の切り口をということで、自分の試合中のメモの取り方でも書いてみようかと思います。マニアックブログはマニアックに突っ走ります。

 メモといっても、がっつり文章や単語を書き連ねて肝心のプレーを見逃しては本末転倒。スナップ毎に書き込む、簡単な数字と文字の羅列です。
 公式サイト他のPlay-by-Play(以後「公式PBP」)と突き合わて補完できる形にすることを念頭に、試行錯誤の末に至った現在の形を紹介します。


オフェンス 【例「11gAプ35」】
「11」…最初の2ケタの数字は、順にRBとTEの数、所謂「パーソネル」。WRの人数は引き算で出るので、「11」ならシングルバック3WRということになります。
 フォーメーションよりは各ポジションがどれほど重用されているかを知りたいので、RB/TEがスロットやワイドにセットした場合でも、それを画面上で判別できる限りRB/TEとしてカウントします。例えば、シングルバックからプレスナップモーションでエンプティバックになったとしてもRBは「1」です。

「g」…小文字アルファベットはフォーメーションの補足。
 使っている記号は、g(ショットガン)、p(ピストル)、i(Iフォーメーション、オフセットは除く)、w(ワイルドキャット)の4つくらい。I以外のアンダーセンターフォーメーションは何も記入しません。
 ピストルオフェンスがNFLに定着してから、QBがCの4yd後方にセットするフォーメーションが増えています(それまでショットガンといえば7yd後方)。ヒューオフェンスにおいては4yd後方がデフォルトといってもいいくらいで、改めて注目してみると他チームでもよく見かけます。
 しかし、ピストルの基本コンセプトが「RBを縦に走らせること」であるため、QBとCとの距離に関係なく、RBがQBの後ろにいればピストル、QBの横またはノーバックの場合はショットガン、と定義しています。
 また、これは今年からですが、ヒュー・ジャクソンは両ワイドにWRを縦に2人ずつ並べる変則スプレッドフォーメーション(あからさまにスクリーンを警戒させるもの)をちょいちょい使うのですが、結構成功率が高く印象に残ります。また、両Tを外に広げてOLが3人になったように見える「タックルスプレッド」も使ったことがあります。シーズン途中から、こうした変則的なフォーメーションには「s」を付記するようにしました(Specialの頭文字)。
 いずれにしても、こうしたフォーメーションのトレンドに気づくのもメモ取りのいいところ。

「A」…大文字アルファベットはプレーの種類。使うのは、R(ラン)、P(パス)、A(プレーアクションパス)、S(スクランブル)、O(オプションラン)、K(オプションキープ)の6種類。他のトリックプレーは適宜付記。
 ランかパスかは公式PBPで分かりますが、もう少し詳細な情報(特にプレーアクションの出しどころや頻度)が欲しいと思ってつけました。

「プ35」…最後のカタカナと数字は、プレーを決めた選手名と獲得ヤード。登場人物は基本スキルポジションだけなのでカタカナ一文字で足ります(なお「プ」はWRテレル・プライアー)。
 獲得距離については、とりあえず目測または実況によるyd数を記載。要すればあとで公式PBPにて確認。インコンプリートの場合は数字の代わりに「×」。落球は「D」。
 最初のうちはこの「プ35」の部分を省いていました。ここは公式PBPで確認できる情報なので、ビッグプレーが出たら「11gA」を丸で囲って後でチェックしていました。ただ、突き合わせの手間もできれば最小限にしたいですし、メモ取りに慣れて余裕が出てから追加した経緯があります。


ディフェンス 【例「34」「44S90」】
 毎プレー、DLの人数とパスラッシュの人数をメモし、ビッグプレーがあれば補足、といった感じです。
 現ブラウンズDCであるレイ・ホートン守備の場合、ゴール前など特殊な状況を除き、3メンフロント=ベース守備、4メンフロント=ニッケル、と判断してほぼ間違いないため(3-3-5ニッケルはほぼ使ったことがないと思います)、DLの人数を書き留めるのはホートン仕様の行為ともいえます(前任のペティンでも使えましたが)。
 これが4-3ベースの守備だと、フロントの人数を数えてもあまり意味はないでしょう。とはいえ「LBの人数を瞬時に数える」のもかなり難しい作業です。代替として、ボックス内の人数を毎スナップ取っていくと、また違った守備の傾向が見えるかもしれません。

 「34」は「3-4フォーメーション」ではなく、「3メンフロントからの4メンラッシュ」という意味です。ランプレーの場合は、パスラッシュ人数の代わりに小文字のr。
 サック、ロスタックル、ファンブルフォース、パスディフレクトがあった場合は後ろにそれぞれ「S」「L」「F」「D」をつけます。さらに、画面で判別できる場合はプレーを決めた選手の背番号も付記しますが、ご存知のように誰のサックかわからないシーンなど結構多いので、そのへんはPBPやボックススコア頼みです。
 QBヒット「H」も、判明した限り加えるようにしていますが結構難しく、QBハリーに至っては全く追えていません。
 なおインターセプトは、後述しますがメモを改行するので、記号の中には組み込みません。
 以上を踏まえ、「44S90」は「ニッケルフォーメーションからブリッツなしでDEエマニュエル・オグバがサック」という意味になります。


書き方(共通事項)
 以下は、公式PBPとの突き合わせ、ひいてはGame Passのコーチズフィルムで該当のプレーを探しやすくするための一工夫です。
 ・4色ペン使用。
 ・プレー毎に左から右に記入していき、ファーストダウンを更新した(された)ら改行。これでダウン数の情報も補完。
 ・得点、パント、ターンオーバーも改行。
 ・ペナで無効になったプレーは見え消し線。
 ・放送の都合でフォーメーションを映さなかったプレーは空白に下線のみ引いて、ワンプレーあったことだけ残しておく。
 ・改行時は1行あけ、CM中などに諸々の補足事項を記入するための余白を設ける。
  余白には、後に振り返りそうなプレーでのボール位置やダウンまでの残りyd、その他に例えば
   「TO2」(タイムアウト2個目、の意)
   「Ballgame」(ここで負けを確信した、の意)
   「74天」(アーヴィングが青テン食らう、の意)
   「74超あほ」(そのままの意)
  など。
 ・オフェンスとディフェンスで文字の色を変える。
 ・1Qが終わったら改頁、または仕切り線を引く。
 ・結果が平凡でも、後にじっくり見返したら面白そうなプレーは記号全体を赤丸で囲む。


きっかけ、何のためにやっとるのか、効用等
 もういつだったか忘れましたが、あまりにもランが出ない時期(該当年が多すぎ)のとある試合で、相手守備のボックス内の人数を全スナップメモったのがきっかけでした。やっぱり8メン多いじゃねえかと妙に腑に落ちたことを覚えています。
 メモの内容がエスカレートしている今は完全にブログ用。取り上げたいプレーが、何Qの何分頃にどういう状況で出たっけ、という裏付けをとる手間を省けるのと、「今日は2TEがメイン」「今日はブリッツを全然入れなかった」といった傾向に関する一文を加えるのに役立っています。

 例えば、スコアブックをつけてるプロ野球ファンが引かれがちであろうことを想像すると、ここまでかっちりしたメモ取りのカミングアウトは多少勇気の要ることであります。
 が、メモ取りの効用を思い起こしてみると、アメフトはフィールド各所に攻防があり、注目してみると面白いポイントがあちこちにあることを知り、何か一つにテーマを絞って全スナップチェックしていっただけでも、終始ボールキャリアーばっかり見てしまう視点固定からの脱却が自然とできるようになったなあと回顧しておるところであります。
 というわけで、アメフト観戦にはぜひメモを取ることをオススメしません。

この記事へのトラックバックURL

http://trackback.blogsys.jp/livedoor/karashimentai/52159694
この記事へのコメント
流石mentai閣下、超マニアックな投稿ですな。
ただ自分は2つ以上の事を同時にするなんてことはとても出来そうにない不器用な人間なので、とても真似出来そうにもありませんが、一応お尋ね致します。
実際にこうやってメモ取ることによって、仰るとおり「終始ボールキャリアーばっかり見てしまう視点固定からの脱却が自然とできる様になる」のはその通りなのでしょうが、それ以外に、例えば観察力や洞察力が養われ、メモを見返しながら記事にすることで分析力も培われるものでしょうか?
Posted by Liger at December 23, 2016 17:56
これは力作、素晴らしい投稿です。

観戦メモをとっているというのは存じておりましたが、このようにコンパクトかつ有効なモノとは思いませんでした。

でもこれを書きながら焼酎とか飲んだりするんですよね。こりゃ、悪酔いするさぁ。ブラウンズが強くならないと本当に肝硬変とかでやられちゃいますよ。ご自愛いただきたいです。
Posted by vinta at December 23, 2016 19:43
素晴らしいです。

私はゲームを見ながら印象に残ったプレーやプレイヤー(完全主観)をスマホでメモをとるぐらいなので、感服致します。
Posted by パッツンパッツン at December 23, 2016 20:20
>Ligerさん
何をメモするかにもよりますが、普段見ない箇所を半ば強制的に見ることになれば、観察力は訓練されると思います。
洞察と分析はどうでしょう……メモが積み重なれば何かに気づくかもしれませんが、就任1年目だとそこまではないですね。

>vintaさん
いやいや、平日早朝はコーヒーで我慢してますよw 飲んでるのは大抵日曜のカレッジゲームです(こちらはメモとらず)。
つまり明日のSD戦は危険ですw

>パッツンパッツンさん
今年は試合途中でふて寝がほとんどなので、完走できてないんですけどね^^;
Posted by mentai at December 24, 2016 19:06
今季初勝利はサンタさんがCLEファンの皆さんに届けてくれましたね。
観てて思わず8年前を思い出して涙腺が。。。
今季初勝利おめでとうございました。明けない夜はない、来季こそ。
mentai閣下はじめC国の皆様、どうぞよいお年をお迎え下さい!
Posted by Liger at December 25, 2016 06:28
うわっ、クリスマスプレゼント来た!
Posted by vinta at December 25, 2016 06:36