May 24, 2016

2016ドラフト結果論(6):机上のスーパースターコンビ

 WRブライアン・ハートラインをカット。3.75Mでも容赦なし。ハートラインの後任クラッチ枠はジョーダン・ペイトンで。
 その前には期待のKブラッド・クラドックをカットしてしまっている。笑えないのが、クラドックをカットしてまで開けた枠で採用したKオーバークロムが2日後に引退したこと。だからせっかく新体制になったのに旧態依然としたネタを仕込むなっての。

 LBも2枚買い。これがまたやけにカレッジファンに媚びた指名(褒め言葉)。

4-99 ILB/OLB ジョー・ショーバート(ウィスコンシン) 6-1/244
 【昨季成績】 13試合76タックル10.5ロスタックル 9.5サック 4FF 1INT 2PD
 【コンバイン等結果】 http://www.mockdraftable.com/player/6922/

 サイズもなく運動能力も平均的、ただただ結果だけを残してきたウォークオンからの叩き上げ。昨年は9.5サック、加えて10.5ロスタックルの大暴れでBig TenのベストLB賞を受賞。苗字をもじって “The Show” の異名を授かっている。
 フリークを集めるかと思ったら、ナッシブやショーバートのような雑草魂指名の傾向もあり、新フロントは批判をかわす術を心得ているかのようである。
 ショーバートの売りはなんといってもエッジラッシュからスロットのカバーまでこなす万能性で、高校時代にRBとSの両ポジションで州のファーストチームに選ばれた経験の多様性と、プレー理解度の高さが彼を万能たらしめているといわれている。フィールド上で起こっていることを瞬時に把握するから動きに一切の躊躇がない系。
 ただ、こんな体型でもやっぱり本領はパスラッシュなので、プロではパスラッシュが効かない、あるいはブラウンズがあまりパスラッシュに起用しない、といった事態に陥った場合の生産性には不安がある。
 プロではILB向きとの評価を読んでいたこともあって、最初はカークシーとポジションを争う候補かと思っていたが、もしかして争う相手はミンゴなんじゃないかと思い始めているところである。だとすると、ミンゴはよっぽどブレークしない限り確実に今季でサヨウナラなので、来年のポジションは約束されることになる。
 またスペシャルチームプレーは両面で大得意だそうで、まず一年目はSTエースとして早速頭角を現すはずである。あわよくば一年目から、ニッケル(4-2-5)でデマリオを下げてカークシーとコンビを組むまでになるのが理想形。

 ドラフティとドラフト外ルーキー、そしてトライアウト選手(こちらは新人とは限らない)が集うミニキャンプでは、初日から3-4OLBとして動いたらしい。ILB専任にして彼の良さを潰すような起用は考えていない、と言わんばかりの先制パンチ。


7-250 ILB フィリップ “スクービー” ライトIII世(アリゾナ) 6-0/239
 【2014成績】 14試合164タックル 16.0ロスタックル 15.0サック 5FF
 【コンバイン等結果】 http://www.mockdraftable.com/player/6982/

 迷うことなく成績は2年前のものを。昨季はケガで4試合しか出てないから、なんて理由はもちろん建前で、2年前のスタッツなしにスクービーを語ることなんてできないんである。
 ルーク・キークリーのシーズン190+タックルも大概狂っていたが、こちとら大量のタックル数に加えて15サック(ロスタックルはサック分を引いた数字)。「スキームがハマった」の域を超えとる数字を残した組として期待せざるを得ないところである。

 街を歩いていたらプロフットボール選手には見られないだろう、と自ら語っている通り、見た目はちょっと鍛えているあんちゃんである。コンバイン成績があまりにも酷くてこんなんプロでやれるか、というストレートな理由でドラ7まで落ちたものと思われ、そういう意味ではスリップでもバリューでもないのかもしれない。それでも指名したからには、どんなにキャンプで期待外れだったとしても1年は様子を見てほしい、というのは指名直後に申し上げたとおり。

 スクービー時代のアリゾナ大は「30スタック」という、比較的新しい発想だけど一世を風靡するには至っていない3-3-5ニッケル守備をベースに用いており、スクーピーはほとんどこれのMLBであった。この守備は、LB3人がDL3人のほぼ真後ろにセットすることでギャップアサイメントをわからなくさせてブロッキングに混乱を生ぜしめることに主眼を置いたものである。つまり本当は左右どちらかのギャップだけを任せられたNTが担当しない方のGがNTを警戒したら、結果全インテリアラインマンの意識がNTに寄ってしまう。もちろん実際はそううまくいくもんでもないが、それを狙ったスキームなので30スタックにおけるMLBはブリッツ機会がかなり多く、結果としてスクービーのスタッツにも表れているといえる(とはいえOLBからのエッジラッシュによるサックもないわけではない)。
 MLBの役割だけに絞ると特殊といえば特殊な守備であり、ホートンはこんな守備を敷くとは思えないのでサックについてはそんなに期待していないが、タックルマスィーンになる素質は不変であろう。彼はショーバートと違ってピュアなMike候補と予想されるので、言わば昨年のヘイズ・プラードと同じ立場、つまりデマリオ(去年ならダンズビー)のバックアップをタンク・カーダーと争うわかりやすい構図になるはず。大学時代に大スターだった点、アスリートとしては平凡なのにとんでもないスタッツを残した点、もカーダーと似ている。
 カーダーは、伸び悩んでいるのか頭打ちなのか、むしろよく頑張っていると見るべきなのか、STエースから脱却できずにいるので、そろそろ置き換えが発生してもおかしくない頃合い。というか仮にどう考えてもカーダーが上だったとしても、他の枠食ってでも両残しで頼みます。


 今年はショーバートとスクービーがSTで揃って活躍するのを楽しむべき年なのかもしれん。関係ないけどクリス・テイバーはまた延命じゃないのこれ。STCとしてはこれ以上望めないドラフトだったであろう。

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この記事へのコメント
マネーボールらしからぬロマン枠ですな。
たたき上げはまあ悪くないとは思いますが。

ハートラインは新人GOサインが出たということでしょう。
ラシャードの評判が良いみたいですし。

キッカー迷走劇は正直笑ってしまいました。
Posted by oilman at May 25, 2016 13:07
キッカーの件、ウケますね。
新体制の元、淡々とチーム整備していたので少しブキミでした。小ネタですが実にブラウンズらしくて安心しました。
Posted by vinta at May 26, 2016 11:03
ゴードン復帰!
Posted by kurotan at July 26, 2016 13:28
mentai、ブ活(ブラウンズファン)やめるってよ。

そんなギャグが、僕の周りにあります。
僕は「そんな軟弱なことはしねーよ」と答えます。
Posted by vinta at July 26, 2016 17:34
いつもブログ楽しく拝見しております。
今はお忙しい時期なのでしょうか。ファンの1人として心配しております。
Posted by アルモンテ at July 29, 2016 12:53
>皆さま
レスできず申し訳ありませんでした。
NFLの完全オフ突入+個人的な生活環境の変化により、自分でも想定以上の長期放置となりました。
まだNFLモードに戻っておりませんが少しずつ取り戻す所存です。
Posted by mentai at July 30, 2016 23:25